奥の院参拝も終わりましたので、絵馬を奉納して、お守りを受ける事にしましょう。
お稲荷さんの奥の院では、絵馬もお守りも「白狐(びゃっこ)さん」の形をしているんですよ♪
先にも述べましたが、「白狐(びゃっこ)さん」はお稲荷さん(稲荷大神)の眷属(お使い)です。
では、どうして「白狐(びゃっこ)さん」がお稲荷さんに仕えるようになったかご存知でしょうか?
ここで、「稲荷流記(空海の弟子・真雅僧正の著とされる)」に伝わる伝説をご紹介しましょう。
『弘仁の頃(平安時代初期)、都の北西にある船岡山の麓に、年老いた狐の夫婦が住んでいた。
この狐夫婦は人を騙すようなキツネとは違い、善良で、常々世のため人のために尽くしたいと願っていた。 その身体は全身銀の針を並べ立てたような白狐だった。
とはいえ、畜生の身であっては所詮その願いを果たすことはできない(僧の書いたとされる物語ですから、仏話の要素を含んでいますね)。
そこで狐夫婦はある日意を決し、五匹の子狐をともなって稲荷山に参拝し、「今日より当社の御眷属となり、神威をお借りして世のため人のために尽くしたい」と、社前に祈った。 するとたちまち神壇が鳴動し、「そなたたちの願いを聞き許す。 されば、今より長く当社の仕者となりて、参詣の人・信仰の輩を扶け憐むべし」とご神託が下ったと言う。』
以来、男狐はオススキ・女狐はアコマチという名を神様から授けられ、お稲荷さんの眷属として大神にお仕えするようになったのだとか。
「白狐(びゃっこ)さん」の物語に限らず、お稲荷さんとキツネの結び付きには諸説あるようですが、この話は広く知られています。
奥の院参拝は終了です。
お時間のある方はお山めぐりにもお付き合いくださいな。